ニキビ跡や傷跡の凹みを改善する
サブシジョン
サブシジョンは、医療用の特殊な針を使って、ニキビ跡やクレーター状の肌を改善する施術です。慢性的なニキビの炎症によって皮膚の深部が線維化し、真皮と筋膜が癒着することで皮膚が内側に引っ張られ、クレーターや陥没が生じます。サブシジョンでは、専用の針を用いて癒着した繊維を切断・剥離することで、皮膚が引っ張られる力を解放し、凹んでいた部分をなめらかにします。この施術は、特に凹凸が目立つタイプのニキビ跡に効果的で、深い局所的なニキビ跡の改善に優れています。
サブシジョンの概要
施術時間 | 15〜60分 (施術範囲によります。) |
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施術回数 | 個人差はありますが、4週間に1回の間隔で4回受けていただくことをおすすめします |
ダウンタイム | 内出血・赤み・腫れが起こる場合がありますが、1~2週間で症状が治まります。 |
痛み | 局所麻酔を行いますが、チクッとした軽い痛みがあります |
メイク・入浴など | 入浴は当日から可能(ただし長時間の入浴はお控えください) メイクは翌日から可能(施術当日は、洗顔フォームの使用はお控えください) |
リスク・副作用 | 内出血・腫れ・赤み・熱感・むくみ・痛み |
注意事項 | ●当日の激しい運動・飲酒はお控えください。 ●施術の跡が回復するまでは、入念に紫外線対策を行ってください。 ●妊娠中、または妊娠の可能性がある方、真性ケロイド体質の方、抗凝固剤を服用している方は、施術をお受けいただけません。 ●特異体質(アレルギー体質・リンパ体質など)の方、皮膚疾患のある方などは、施術をお受けいただけない可能性がございますので、医師にご相談ください。 |
このようなお悩みの方におすすめ
- ニキビ跡のクレーターが気になる
- メイクで隠しきれない凸凹肌で悩んでいる
- セルフケアで肌の凹凸が改善されなかった
- エステサロンの施術・一般皮膚科の治療で改善されなかった
- 深い傷跡が気になる
- 毛穴の開きを改善したい
サブシジョンの効果
サブシジョンには、単独で行う方法と、ヒアルロン酸やジュベルックなどの薬剤の注入を併用する方法があります。併用の場合、柔らかいヒアルロン酸をサブシジョンで作った空間に注入し、凹んだ皮膚を持ち上げるとともに、癒着による再度の凹みを防ぎます。ジュベルックは、ポリ乳酸(PDLLA)と非架橋ヒアルロン酸を含む薬剤で、コラーゲンやエラスチンの生成を促進し、ニキビ跡のクレーターを持ち上げます。サブシジョンの効果をしっかり出すために、ヒアルロン酸やジュベルックの併用をおすすめします。
有効なクレーター肌
サブシジョンは、特にローリング型クレーターのニキビ跡に有効な施術です。ローリング型クレーターは、開口部が4mm以上、縁が不鮮明で、ゆるやかにくぼんでいるのが特徴です。強い炎症によって線維化された瘢痕組織が毛穴周辺から真皮、筋膜まで縦に伸び、皮膚が内側に引っ張られて凹んでしまいます。この線維はフラクショナルレーザーやダーマペンのような縦の施術では効果が出にくいため、サブシジョンにより横方向に瘢痕組織を切り離すことで改善します。
サブシジョンの
メリット・デメリット
メリット
- 組織が癒着している難治性のニキビ跡、クレーター肌の改善効果が期待できる
- 肌質改善効果が期待できる
デメリット
- 施術によっては、施術中の痛み・不快感等を伴うことがある
- 施術によっては、赤み・腫れ等の副作用が発現する可能性がある
- 症状によっては、通院(複数回)が必要になる
サブシジョンと
併用する施術メニュー
ニキビ跡は、クレーターの形・深さの違い、色素沈着などで跡が残っているなど、様々な状態が入り混じっていますので、他の施術と併用して効果を高めることがあります。
ヒアルロン酸注射
サブシジョンで線維化した組織を切断した後、その部分にヒアルロン酸を注入することで、凹んだ皮膚を持ち上げ、再癒着を防ぎます。この併用により、サブシジョン単独よりも効果が高まります。ヒアルロン酸は元々体内にある物質ですので、1年程度で吸収されます。その間にヒアルロン酸をもとにした新しい組織が形成されるため、ニキビ跡が再び凹むことなく改善効果が持続します。
ジュベルック
ジュベルックは、PDLLAを主成分とする薬剤で、1〜2年かけて分解される間にコラーゲンやエラスチンの生成を促進し、ニキビ跡のクレーターを持ち上げます。専用の針で皮膚深部の線維を切り離し、ジュベルックを注入することでニキビ跡による肌のくぼみを改善する施術です。線維を断ち切ることで自然治癒力が促進され、さらにコラーゲン生成が刺激されるため、肌の滑らかさが向上します。
ダーマペン
ダーマペンは浅いニキビ跡に効果的な施術です。深い凹みにはサブシジョンで内側からなめらかにし、ダーマペンで外側から凹凸やざらつき、毛穴を整えることで、複合的にニキビ跡を施術します。
ピーリング
ピーリングは、ニキビの予防や改善、毛穴の詰まり解消に効果的な施術です。ピーリングの併用で、ニキビの原因となる古い角質を除去し、肌の状態を整えます。これにより、赤いニキビ跡や色素沈着で茶色くなったニキビ跡の改善が期待できます。
サブシジョンの
施術の流れ
1診察・カウンセリング
お悩みやご要望をお伺いし、肌の状態を確認させていただいた上で、サブシジョンが適応となるかどうかを判断します。
2施術内容の説明
当院で行うサブシジョンやニキビ治療の内容や注意点などを詳しくご説明します。施術にあたり不安なことがあればご遠慮なくお尋ねください。施術内容に同意いただけましたら同意書をご記入いただき、施術に移ります。(必要に応じて、洗顔や写真撮影を行います。)
3局部麻酔
施術中の痛みを和らげるために、局部麻酔を行います。
4サブシジョン
医師によりサブシジョンを行います。
5圧迫止血
ガーゼの上から押さえて、出血を止めます。止血確認後、必要に応じてテープ型のガーゼを貼り付けます。
サブシジョンの料金
2cm×2cmごと | 22,000円 |
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2cm×2cm ごと(ジュベルック併用) | 44,000円 |
2cm×2cm ごと(ヒアルロン酸併用) | 44,000円 |
サブシジョンQ&A
サブシジョンの効果は何回で実感できる?
施術効果には個人差があります。クレーターが1回の施術で完治する場合もありますが、肌の状態によっては複数回の施術が必要になります。施術回数の間隔は3~4週間程度開けることが一般的ですが、具体的な回数や間隔は医師との相談に基づいて決定されます。
サブシジョンの施術に痛みはある?
局所麻酔を行うため、麻酔の際に注射による軽い痛みはありますが、施術中の痛みはほとんどありません。
クレーター肌はセルフケアで治せる?
肌のクレーターはニキビの炎症によって毛穴やその周辺の構造が破壊され、肌の真皮層までダメージを受けるため、セルフケアだけでは治りにくいと言えます。
ニキビ跡のクレーターは自然に治る?
ニキビ跡のクレーターは、真皮層がダメージを受けている状態ですので、自然に治ることはありません。真皮層は表皮のようにターンオーバーによる再生ができないため、自然治癒だけでは完全に元通りにはなることは期待できません。